Yamada Gear

このページでは,キーボーディスト山田秀俊の機材情報をご紹介します…というほどの情報はないんですが…。TT

Last Update: Mar.20,09

Keyboards

AB'Sの公式サイトで,山田さんの使用楽器は,以下のように紹介されています:

YAMAHA - stage piano P-90 / ROLAND D-70 / YAMAHA Motif Rack / ROLAND Juno-D / ROLAND Sound Canvas SC-88 Pro

AB'S Official Siteより(2007年12月16日現在)

YAMAHA stage piano P-90

…要するにエレピ。^^;
YAMAHAのサイトによると,「AWMダイナミックステレオサンプリングによる表現力豊かなピアノサウンドと、グランドピアノに近いリアルなタッチ感を実現したグレードハンマー鍵盤を搭載」(2007年12月16日現在)しているのだそうです。その割には大きさもコンパクトで,価格もなんだかお手ごろそうですが,既に生産完了品だとか。

なお,キーボード類は,エフェクト類は内蔵されているのが一般的ですが,このエレピもそのようです。

ROLAND D-70

既にROLANDのサイトには載ってないようです。シンセサイザーはかなり移り変わりが激しい楽器のひとつです。下にあるJUNO-Dが61鍵ですが,この機種は確か78鍵くらいあったと思います。ストリングス系の音色がきれいなこともあって,マスターキーボードに使用するケースも多いようです。

ROLAND Juno-D

「超軽量設計のベーシック・シンセサイザー」(Rolandのサイトより)。
なんたって5kgです。キーボーディスト泣かせだった重いシンセの時代もそろそろ終わろうとしているのでしょうか?
ちなみに,私が持ってるRS-70でも5.3kgあります。KORG Triton あたりは,ハードケースに入れると20kgくらいあるのではないかと思うので,それに比べると格段の違いです。しかも,AB'Sのライブを聞く限り,音もかなりいいです。(欲しい・・・。) ^^;

Sound Module

ROLAND Sound Canvas SC-88 Pro

いわゆる音源モジュールです。MIDI音源モジュールというのは,早い話が鍵盤のないキーボードで,1980年代前半くらいから一般に出始めました。元々は,MIDIによって複数のシンセを同時にコントロールできるようになったことから,だったら鍵盤要らないじゃん!という発想から生まれたもの・・・だったと思います(曖昧)。これによって,キーボード周りが随分整理されました(それ以前は,MIDIで接続しても鍵盤があったので,弾かない鍵盤キーボードがずらっと並ぶという状態だった)。KXのように,音源モジュール専用のキーボードなんてのもYAMAHAから出されています。

それが,シンセサイザー自体の音がよくなってきて,特にMIDIで複数つなげなくても重厚なサウンドを生み出すことが出来るようになる一方,パソコンの発達と普及等に伴い,DTM(Desk Top Musicの略,和製英語らしい(爆))での利用がメインとなってきました。その前に,シンセにかなり高機能なシーケンサーが搭載されて,自動演奏などをさせられるようになってはいたんですが,パソコン・ソフトの使用によって,楽器が弾けなくても音楽できるようになったわけです。
このSCシリーズの機種は,ROLANDでも名機と呼ばれる機種のひとつです。

YAMAHA Motif Rack

これも音源モジュール。MOTIF RACKは,発売以来一気にユーザーを増やしているYAMAHA Motifの音源部分をラックに収めたものだと思います。最近の YAMAHAのシンセ類は,完全にDTMユーザーの使用を狙っており,しかもどうも私が見た感じでは,YAMAHAのパソコンソフトでの使用を前提にしているように思います。

山田さんがこれらの音源モジュールをどのようにお使いなのか,伺ってみたいものです。

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COLUMN by Harriet

AB'Sのオフィシャル・サイトで,直樹さんが,「安藤さんから山田さんに替わったことで,サウンドの変化を聴いて欲しい」,と書いてらっしゃいました。
ここではその観点から,キーボードについて触れてみたいと思います。

楽器とスタンス

楽器の好みは音色の好みを表します。ということは,弾き手のスタンスも表すのではないかと思います。そこで,ここではこの二人の使用機種を比較してみることにしました。

※あくまで個人的な印象です。
※私は音色をいじれないので,本当はえらそ〜なことをいえる立場ではありません。ごめんなさい。

安藤さんの機材

COJ'05 (Crossover Japan '05:DVD)でチェックしたところ,安藤さんは KORG&Fender Rhodesユーザー。

ピアノ

Rhodes (ローズ)は,タッチに多少好みはありそうですが,とにかく音がとてもきれいなのが特徴です。透き通るような美しい音色は,Rhodesというジャンルを作り,今でもDevid Benoit などのCDを見ると,使用楽器に「Rhodes」 と書いてあったりします。COJでのこの二人の共演曲Correspondence を聴くと RhodesとYAMAHAの音の違いがはっきりわかります。


シンセサイザー

安藤さんの使用機種のKORG Triton(コルグ・トライトン) は,プロアマ問わずファンの多い機種です。非常にきれいな音色で,特にストリングス系はいい音!なのですが,あんまりきれいなので,他の楽器との音の相性を考えて音作りをしないと異様に浮きます(爆)。バックでストリングス系の音を包み込むようにすーっと弾くか,逆に完全に前に出る音を使って印象的なソロを取るか,という位置づけ・・・というのが個人的な印象。矛盾しているようですが,ほんとに,試し弾きしているうちについキース・エマーソンしたくなるような音がいっぱい入っているんですよ〜。(笑)

AB'Sが最初に活躍した80年代は,アナログ・シンセが充実していた時期であると同時に,YAMAHA DX=7 というエポックメイキングなデジタルFM音源シンセ(しかも16音ポリ)が売り出され,一大センセーションを巻き起こした時期でもあります。多くのキーボーディストがこれに飛びつく一方で,アナログにこだわるキーボーディストも少なくなかったように思います。KORGも,1984年頃にはデジタル機種を発表しましたが,これはアナログシンセユーザーが移行しやすいよう,音色作りにも配慮されていました。KORGは新製品のラインアップを見ても,結構今でもアナログへのこだわりがあるメーカーのように思えます。実際,日本のシンセ・メーカーで,鍵盤をちゃんと搭載したシンセのラインアップが最も多いのが KORGで,最も少ないのがYAMAHAです。パソコンでシンセを操ってしまおうという感じのYAMAHAと,パソコンをシンセに入れてしまおうという感じのKORGは,ある意味対極をなすメーカーと言えるのではないでしょうか(・・・なんてえっらそうに書いてますが,実際のところはよくわかりません〜。 ^^; )

山田さんの機材

同じくCOJ'05 で見たところ,山田さんは Roland&YAMAHAユーザー。

ピアノ

YAMAHAは,割合生音に近い音作りを目指しているようで,特にピアノ系の音色に存在感があるように思います。YAMAHAユーザーでもしエレピエレピした音を出したい場合は,以前だとDX=7 のエレピの音を使っていたりしました(TOTOのDavid Paich等)。今でもいろんなエレピが出てますが,私個人の印象では,YAMAHAについては,それまで出してきたYAMAHA自社の機種と比べても,クラビノーバが出て以降,最も「ぴあのー!!!」という感じの音に思えます(笑)。なんだか,YAMAHAのプライドを感じます。

シンセサイザー

Rolandは,比較的存在感のある音と扱い易さで,80年代の第2次キーボードブーム(だっけ?)からアマチュアにも人気なキーボード・メーカー。サザンの「ミス・ブランニュー・デイ」のイントロの特色ある音色もRoland(Jupiter 6)で,あれに代わる音が他のシンセでは出せなということで,原由子は未だに当時のキーボードをいつ壊れるかヒヤヒヤしながら使っているそうです。私は今は持ち運びに便利な(=軽い!)機種のRoland RS-70(しかも安かった)を使っていますが,結構実用性の高い音が入っていて重宝しています。音に芯があるというか,存在感があるというか,そんな感じがしています。なお,山田さんはライブではJUNO-Dを使用してらっしゃいました。手軽に使える機種ですが,鍵盤数が少ないのがポイント。ソロのメインがあくまでエレピ(ピアノ)で,シンセは味付け・・・と割り切って,コンパクトなセッティングにしているところがかなり特徴的です。(COJのDVDを持ってらっしゃる方は,是非他のキーボーディストと機材を比べてみてください。) テクニックとセンスに自信がなければできないセッティングです。

安藤 VS 山田???

安藤さんの頃のAB'Sは,フロント3名が前に出て,安藤さんは岡本さんと二人でその3名を支えるようなスタンスだったように思います(A型コンビ?!)。山田さんは3人と対等に渡り合う感じで,フロントが4人になったような感じ。で,どちらがいいかというと,フロント3名がやんちゃ(?)だった 80年代は多分安藤さんのほうがよかったのでしょうし,さすがに50代に突入して多少体力が落ちてきているかもしれない今では(失礼!!!),山田さんのサポート力はかなり精神的にラクなのではないかと思います。何よりもNEWを聴くと,山田さんと他のメンバーとの間にとても調和が取れていて,これまでよりもAB'Sが更にステップアップした感じがするところに,その結果が出ているのではないかと思います。

ただ,古いAB'Sがもうライブで聴けなくなるのはとっても寂しいし,山田さんなら前のAB'Sの曲をどう料理するかも興味津々。だから,古い曲もライブでやって欲しいです!山田さん,お願いしまーす!

参考

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