おかもっちデビュー35周年記念特別企画:Interviews: Eriko TSUKAYAMA

Last Updated: Jan.08,2010; Open: Mar.17,06
おかもっち起用比率の高い作・編曲家でキーボード・プレイヤーでもある塚山エリコ氏へのHarrietによるインタビュー (2009年6月1日〜12月31日 メールにて)

文中の太字等の強調はHarrietによるものです。

Eriko Tsukayama's Profile

塚山エリコ(Eriko TSUKAYAMA)

音楽一家に生まれた影響で幼少の頃からピアノを弾き,小学校の頃エレクトーン(<商標だけど,おかもっちがYAMAHAのエンドーサーだからいいの。^^ )を習い始め,ジャズにも興味を持ち(小学生で!),中学生の頃にドラマーからリズムや音楽一般について学び始め,高校在学中に早くも演奏家としてプロ・デビュー。あの「ラブ・アタック」でエレクトーンを弾いていた・・・と書けば,「ええっ???あの女の子が塚山さんだったのぉぉぉ!?」という方も多いのでは? ^^

その間も音楽の勉強を多岐に渡り継続,スタジオ・ミュージシャンとの共演を機にスタジオ・ワークに興味を持ち,参加バンドでピアノやシンセサイザー等を弾く傍ら,作曲と編曲も勉強,間もなく仕事のメインを演奏から作家活動にシフトし作・編曲家として本格的始動。ちなみに,最初のスタジオワークで仕事をしたスタジオ・ミュージシャンが既に,市原康,ミッチー長岡,鳴島英二,数原晋といった錚々たるメンバー。

以来,TV番組,CM,ゲーム音楽等の作・編曲でジャズ,フュージョン,ポップス他,幅広い音楽性を発揮。最近では,オルゴールとナマ楽器を絡ませた「オルゴールぷらす」というシリーズが人気となり,異例のシリーズ化を果たした。また,業界大手同士の統合として話題になったTAKARA TOMYのサウンドロゴも塚山エリコ作品。その一方で,キーボーディストとしてライブ活動(サポートを含む)もコンスタントに行い,楽譜の配信やレッスン活動等,後進の育成にも尽力,ファンにやさしい気さくなアーティストとしても定評がある。

なお,打ち込みが多い業界で一流スタジオ・ミュージシャンを配したことで人気シリーズとなっているコロムビアのキッズ用アルバムでは,その完成度の高さから完全に常連アレンジャーとなっており,そのレコーディング・シーンを紹介した自身のサイトは,参加ミュージシャンのファンも喜ばせている(<誰のことだ)。^^

参照サイト:

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Interview (1) スタジオ・ワークについてのプチ講義

-- いきなりですが,インタビューに先立ちまして,レコーディングのシステムや現場の状況等について確認させていただいてもよろしいでしょうか?何分私,アマチュアで何も知りませんので,今の知識でインタビューを進めると,途中でいっぱい解説を差し挟まなければいけなくなるような気がするんです。^^;

私は,まずアレンジャーやプロデューサーの方がスタジオ・ミュージシャンを選び,ミュージシャン・コーディネーターの方がスケジュールを押さえ,スタジオではアレンジャーとプロデューサーの指示によりレコーディングが進んでいく,・・・と解釈していますが,それでよろしいでしょうか?

Eriko: あくまでも、「私」が知ってる限りの状況下では・・・・です。他のセッションのことは知りませんが(^_^;)

上記質問、そうです、そのとおりでございます(笑)

で、補足しますと、「ミュージシャン・コーディネイター」=「インペグ屋さん」は、沢山いるスタジオ・ミュージシャンの方々の特徴や現在の状況なんかも良く分かっているので、スケジュール調整がうまくいかない場合時などは、いろいろなプレイヤーさんを挙げてくれたり、今まで使ったことのないプレイヤーさんなんかも紹介してくれることもあります。

その日にレコーディングされる曲の傾向や、アレンジャーさんの好みなどを良くわかっているので、それに対応してコーディネイトをしてくれるわけですね。

また、現場ではディレクターさんがセッションを進めて行きます(トークバック等でのやりとり)。で、ところどころでアレンジャーさんが気になるところや、プレイヤーさんからの質問に答える〜という感じですね。全体の音のチェックなどがほとんどですから、アレンジャーは、当日現場でやることは、あまり無い(笑)感じです(*^_^*)

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-- なるほど。実は私,アレンジャーはCD等で聞いたり,他のアレンジャーやディレクターから情報を得てプレイヤーを決めてるのかとばかり思っていました。そうなると,コーディネーターの方というのはアレンジャーにとっても,プレイヤーに関する主要な情報源としてかなり頼りにされてるわけですね。

Eriko: そうです。かなり重要な仕事になると思います。

ただ、これは私が関わっている仕事現場での話ですので、他は解りません。が、私がいつも仕事を一緒にしているコーディネイターの方は、録音中は必ずスタジオ・サブで、アレンジャーやディレクターと一緒に聴いていますし、スタジオ現場でのプレイヤーさんとのやり取りも聴いて見ています。

が、人によっては録音中にスタジオの外にいる人もいます。それは、ワタシ的には????です(笑)今は、単にプレイヤーさんのブッキングをして、お金を支払う事務的な職種〜ではないということです。

コーディネイターさんは、毎日いろいろな現場で、いろいろなセッションを見聞きしているわけですね。そういう意味では、現在のスタジオ・ミュージシャンの状況を一番知っている人なわけです。

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-- ああ,なんだかものすごくナットクしました。^^; 以前岡本さんの機材の撮影でレコーディングにお邪魔した際,エリコさんとナベユカディレクター((株)コロムビアエンターテインメント)がサブからマイクで各プレイヤーの方々に「ここはもう少しこんな感じで」と指示されて,プレイヤーの皆さんがすぐに対応されたり,逆にミュージシャン側から「ここだけもう1回やり直させて」とお申し出されたり,といった場面を目の当たりにしました。ああいう場面にいつも同席していたら,アレンジャー,ディレクターのサウンドの好みや要望にプレイヤーがちゃんと対応できてるか等,しっかりチェックできそうですね。

それでは,スケジュール調整依頼の際に,コーディネーターの方から別のプレイヤー情報がもたらされた場合,調整依頼を一旦保留してまず音源のチェックなどをされるのでしょうか?それとも,予定通りそのプレイヤーに依頼されてご自身でスタジオで聞いた上で次回にその判断を生かすといった感じなのでしょうか?

Eriko: これも、あくまでも私の場合〜(笑)ですが、コーディネイターさんが薦めてくれたプレイヤーさんは、一度は使います。で、後はアレンジャーさんやディレクターさんの「好み」みたいのがありますからね、そのプレイヤーさんに、リピート・オファをするかどうかはケース・バイ・ケースなわけですね。

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-- ところで,BBSには出ていませんが,スタジオ・ミュージシャンという職業に関して,「ギャラは一体いくらくらいなの?」,「時給なの?曲単位なの?」,「演奏したCDが売れたら印税とか入るの?」等,結構いろんな質問がメールでコソコソ来ます。^^; 差し障りのない範囲でシステムを解説いただいてもよろしいですか?^^;

Eriko: 一般的には、

ただ、あるプレイヤーさんは(ライヴ系の方)、「○万円ですが、丸一日(ロックアウト)拘束で良いです」〜でした。ま、いろいろなパターンがあるのでしょうかね。

が・・・・・今は、こういうご時世ですので(笑)、このような「ちゃんとした」演奏者の権利が曖昧になってきてますね。

演奏者の質の保持のためにも、音楽業界全体の質のキープのためにも、このようなシステムを維持したいものですね。

また印税に関してですが、「印税」とは、オリジナルな著作物に対しての言い方なので(作家さん=作曲家さん=楽曲に発生するものですね。だから・・・ちなみにアレンジャーに印税は発生しません・泣―笑)演奏者さんには「隣接権」といって、二次使用料〜というものがあります。

これは、自分が演奏で関わった録音物が、二次的に使用される場合(貸しレコードや、DVD,テレビや有線放送などで放送された場合)に、作家さんでいうところの印税のような感じで支払われます。

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-- そういえば,メインのアーティストのサイトでは,よく有線放送にリクエストしてください,という企画呼びかけがありますが,宣伝以外の副産物(?)もあるわけですね。(笑)私も有線にリクエストしようかな。(笑)

あと,いろんなCDにクレジットされているいわゆる売れっ子スタジオ・ミュージシャンの方々ほどライブ・サポートは大物のみ,というような印象を受けますが,実際のところはどうなのでしょう? 特殊な場合を除くと,「ライブサポートのメンバーとレコーディング・ミュージシャンが同じ」,ということは,余程大物でない限り,まずないように思います。あと,そういうミュージシャンを使うことも大物のステイタスになってるように思うのですが。

Eriko: ど〜なんでしょうか(笑)・・・・、やはりスタジオの売れっ子プレイヤーさんは、いろんな意味で「旬」であり、指名してくるアーティストさんからの信頼も大きいのでしょうね。また、そのアーティストさんと→アレンジャーさん→プレイヤーさん、という繋がりもあるようですしね。ブレーンというか、プロジェクトみたいな〜

-- 山下達郎と伊藤広規・青山純,桑田佳祐と片山敦夫・斉藤誠あたり,確かにメインとサポートを超えたものがある気がしますね。


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-- (2010年1月9日付記)ええっと,インタビューを掲載しましたところ,「プロデューサーとディレクターってどう違うのか?」というご質問を頂きました。恐縮ですが,ご解説いただいてもよろしいでしょうか? ^^;

Eriko: そうですね・・・あくまでも「ワタシの知ってる範囲では」になりますが・・・。

〜ディレクターは、現場でセッションを進行していく人、プロデューサーは、その上司(笑)でもあり、全体を見渡して仕切る人ですかね。

でも、録音の場合は、ディレクター兼プロデューサーの場合が多いですかね。(または、アレンジャー兼プロデューサーが多い)

企画・立案は、プロデューサーだけでなく、今はディレクターさんもやりますしね。テレビも、レコーディングもディレクター席に座るのがディレクター、後ろのソファに座っているのが(笑)プロデューサー〜って感じもあります。

ちなみに、制作費をすべて任せられるている人(または、制作費を出している人)を、エグゼクティブ・プロデューサーとも言います。

-- ありがとうございました。私が混合して自分のコメントのところでナベユカディレクターのことをナベユカプロデューサーと書いてたので,閲覧者の方を混乱させてしまったようです。上記訂正しましたのでよろしくお願いします。どうも申し訳ありませんでした。TT

それでは,インタビューに戻ります。^^;


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Interview (2) おかもっち,直樹さんとの出会い

-- 元々エレクトーン奏者として相当名を馳せていらしたエリコさんがスタジオ・ワークに興味をもたれたのは,スタジオ・ミュージシャンとの共演がきっかけとサイトで読ませていただきました。

公式サイトのPhoto Galleryを拝見する限り,コロムビアのお仕事(打ち込みではなくドラマーやベースが必要なお仕事)については,殆ど岡本さんと直樹さんを起用されてますが,スタジオ・ミュージシャンとしての岡本さんと直樹さんに興味をもたれたのはいつ頃なのでしょうか?

Eriko: 岡本氏との初めての出会いは今でも鮮明に覚えています。

おかもっちと初めて仕事をしたのは、1987年の冬か1988年春に、当時の通称<溜め池>〈東京都千代田区)にあった「東芝EMI」レコードの、古い方のスタジオででした。

私が、作曲編曲家としてスタジオワークを始めたのが1986年の12月でしたから、まだ私としては、2回目か3回目位の時期の録音の時でした。

まだ、駆け出しだった私は、スタジオワークにそれほど慣れていなかったのもあり、その日の東芝のスタジオでレコーディングの時に、ドラムのブースにいる岡本氏が、あのスペクトラムの岡本氏だということが、一致せずにいて(汗)、まだまだ私は余裕が無くてそれどこではなかったのでしょうね(^_^;)後日、その事に気がつくことになります。

で・・・当時、岡本氏は、レコーディングの時のサウンドチェックは、ローディさん(ボウヤ)さんに、ドラムを叩かせていたんですね。

その時、私が座っていたスタジオ・サブのディレクター席から、スタジオ内のドラムのブースが見えてたんですが、ドラム席には、とってもロックな服装(笑)で、いかにも<ロッカー系服装>な人が座っているのが見えてました。(寒くはないはずなのに、黒の皮ジャンに、黒の皮パン、腕にはビス付きの黒の皮の腕輪で、ヘアスタイルは、気持ちアフロぎみなロン毛系〜)ドラムブース内の、ドラムの後ろにある小さなイスには、普通の感じな男性が座っていました。

で・・・私は何を勘違いしたか、そのドラムを叩いてサウンドチェックをしている方の、その<ロッカー系服装>のボウヤさんが、「岡本郭男」氏だと思いこんでいたのです。

で・・・本番始まったら、なんかぁ〜ドラムの人が交代した(大爆)ので、あれれ?〜〜〜っと、(汗)そこでやっと、「さっき叩いていたのがボウヤさんで、今交代した人が、岡本さんなんだぁ〜」と気がついた訳です(^_^;)

そんな自分的爆笑エピソードがあったので(このことは、今でも、おかもっちには話してないと思う〜)、ワタシ的には強力な印象で、おかもっちとの初めての出会いを、とても良く憶えているわけです。それが私と岡本氏との初対面・初仕事になります。

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-- そりゃまたすごいボーヤさんで・・・。^^; ドラムのセッティングのときにビスとかジャマそうですけどね。^^; エリコさんが岡本さんのドラムを気に入られたのもこの時ですか?

Eriko: この時期に前後して、ある人から「この音源聴いてみて〜すごい良いリズム隊なんだよ〜今、スタジオではゴールデン・コンビって言われてる超〜売れっ子の二人なんだけど、ドラムが岡本郭男、ベースの渡辺直樹っていうんだよ」と、言われて聴いたCDでの、お二人の演奏が、超〜〜〜〜カッコ良くて、タイトで、すごい深いビートで、ワタシは一瞬でノックダウン〈笑)されてしまったのです。

この時、この間「東芝のスタジオ」で会った岡本氏がスペクトラムのドラムの岡本氏だということと一致したわけです。

また、そのCDを聴かせてくれた方が、「このベースは、あのチャッピー〈渡辺茂樹氏)の弟なんだよ〜、すごいでしょ?」と言われて、私はその音源に感動し、「ぜ〜〜〜〜〜ったい、今度、私がこのようなフュージョン系のアルバムを作るときには、このリズム隊<岡本、ナオキ>コンビでやりたい〜」と、切に思っていたのです。そのCDは、芳野藤丸さん、鳴島英治さんも参加されてる『Excursion』というインストアルバムでした。

そして、そのチャンスは1989年にやってきました。私がプロデュースで、キーボード奏者の「野田ユカ」さんの『カリブの夢』という、フュージョン系のアルバムを作ることになり、コロムビアレコードのディレクターさんや、プロデューサーさんに「是非是非、<岡本、直樹>さんコンビでやりたい〜」とお願いして、念願のリズム隊でレコーディングが行われる事になったのです(^_^)v

このレコーディングには、私もキーボード参加していますが、な、なんと、久しぶりに会った岡本氏は、あの東芝でのレコーディングでの私のことを憶えていてくれて「この間、東芝のスタジオで会ったよね?」と言ってくれました。そんなことまで憶えててくれた、おかもっちを大好きになり(笑)、と〜っても嬉しかったことを憶えています。

ですから、念願かなって、この強力なリズム隊と一緒にレコーディングセッションしたときのことも、今でも良く憶えています。もちろん、アレンジャー的立場からは、何も注文出すこともないくらい、すばらしい理解力だったし、レコーディングはスムーズに行われました。

また、私は一緒に演奏しながら、いままでに、味わったことのない「気持ちよさ」で、「あ〜上手いスタジオ・ミュージシャンと一緒に演奏すると、とっても心地よく最高の気分で演奏できるもんなんだな〜すごいんだな〜スタジオ・ミュージシャンて〜」って思った感動と、体感・感覚は、一生忘れることはできません(*^_^*)

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-- 凄い秘話(?)を聞かせていただいてありがとうございます。^^ そのシアワセのおすそ分けがあのCDのクオリティなのですね。^^

ちなみに,岡本さん・直樹さんとの初レコ曲はどんな曲だったのでしょうか?

Eriko: 「東芝EMI」から発売されている「城野ダンス」関係のシリーズで、以下の曲の中の2曲であることは間違い有りません。1987年〜1989年春までの作品で、『妖精のジャズダンス』『サンバがまちにやってくる』『お花のジャズダンス』『ダンス人形』『ようこそ星のまちへ』の中の2曲を同じ日に録音しました。が、どの曲が岡本氏だったかが、記憶にありません。聞けばわかるのでいろいろ探してみたのですが、どうもCDとしては、私の手元には残ってないようです。CDとして、再発されていないのかもしれません。

-- そうなのですか。お話を伺って曲のタイトルで検索してみたのですが,ネット上には見当たりません。TT 引き続き探索してみます。

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Interview (3) 『カリブの夢』とおかもっち

-- それでは,『カリブの夢』について詳しく伺いたいと思います。『カリブ・・・』では,エリコさんがスタジオに興味を持つきっかけとなったセッションの際のドラマーでもある市原康氏も起用されていますが,どのような観点で岡本さんと市原さんの担当楽曲の振り分けをされたのでしょうか。できれば市原康氏とのコンビに加瀬達氏(B)を起用された理由もお願いします。加瀬さんは今,誠さん(松下誠),宮崎まさひろさんと一緒に,原久美さんのサポートをされているので,AB'S/ Paradigm Shiftファンにも馴染みのあるベーシストさんだと思うのです。

Eriko: はい、市原さんは、私がまだヤマハのプレイヤーだった頃から売れっ子のスタジオミュージシャンで、「大野雄二」氏のバンドのメンバーでもあり、また、鈴木コルゲン宏昌氏の「プレイヤーズ」の初代メンバーでもありましたから、一方的には良く存じてました(*^_^*)

ですから、フュージョン好き、スタジオ・ミュージシャン「ミーハー」(笑)だった私は(あっ、今でもだけど・・・笑)、ドラムの市原さんの大ファンでもありました。

加瀬さんは、あのアルバムを作った時の「インペグ屋」さんからの推薦で初めてお会いすることになります。

このコンビは、あの「カリブの夢」の中の、どちらかというと、ラテン・フレイバーな曲「サルサ」や「ボサノバ」の曲を、お願いしました。

私自身が、元々「Jazz」畑系出身から、フュージョン〜ポップスと来ている流れもあり、どこかに、やはり「その」香り、フレイバーも、残しておきたいと、いつも思っています。

細かい話になりますが・・・やはり、各プレイヤーさんのルーツ・音楽的「バックボーン」みたいなのって、どんなジャンルの曲をやって貰っても、すごく関係があることで、今時のフュージョンやポップスやってもらうときにも、ロック系からきた方のフュージョン、ポップスと、Jazz系〜から、とでは全然、違ってくるんですよね。

ですから、市原、加瀬さんコンビは、岡本、直樹さんコンビとは、また違った味・香りを出していて、楽しんで頂けると思います。プレイヤーさんの持ち味をも、ちゃんと生かした選曲・人選になるように〜ということでしょうか。

ちなみに、加瀬さんはウッドベースも弾きます。私の作品履歴にもある新藤兼人監督との仕事「デロンギのCM」のときは、加瀬さんが「Summer Time」のジャズ・バラードを、渋いウッドベースで弾いてくれてます。CDになってないのでお聴かせできないのが残念ですが(^_^;)

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-- YouTubeにCMが上がっていないか探索したんですが見当たりませんでした。是非聞きたいのでCD化をご検討ください。^^

ちなみに,岡本・直樹コンビ起用のきっかけとなったATLAS(難波弘之・今泉敏郎・川村栄二のユニット)の『Excursion』は,『カリブの夢』への鳴島英治さん(Per)の起用にも影響しているのでしょうか?

Eriko: はいそうですね、あの当時は、ナルちゃん(鳴島氏)のことが多かったですね。

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-- さて,持ち味を生かした人選,という点に関してですが,『カリブ・・・』を初めて聞いたとき,ハーフタイムシャッフルの曲("Manhattan Blue")に岡本さんが起用されてて,やっぱりおかもっちのハーフタイムシャッフルは定評があるのかな,と私はとても嬉しく思ったのですが(笑),エリコさんは岡本さんのハーフタイムシャッフルをどのように捉えてらっしゃるのでしょうか?

Eriko: だ〜〜〜いすきです(笑)

ハリさんもお好きな、ジェフ・ポーカロの「ドナルド・フェイゲン系」(笑〉の感じですね。三連系は、やはりJazzにも通ずるビートなので、ポップスでも気持ちJazzフレイバーも滲ませることもできるからですかね(笑)

UP

-- ・・・まさかここで「ジェフ」の名前が登場するとは思いませんでした! 今心の中で小躍りしてます。(爆)

あと,バラード("Midnight Whisper")のグルーヴ等についてはいかがでしょうか。

Eriko:はい、岡本氏のタイトで、どっしりとしたビート、特に私はこの当時のスネアのチューニングが大好きです。

また「これしかないだろ〜」っていうくらい、心の入った、気持ちの入った彼のTomでのFillも大好きです。

だいたい、Fillを聴けば「あ、おかもっちだな〜」って分かると思います(@ブラインド・テスト)

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-- そうですね。^^ あの繊細なシンバルワークと共に,聞くたびにうっとりじたばたしてしまいます。(爆)

エリコさんから見て,岡本さんのドラムのいちばんの魅力はどのあたりでしょうか。上述のコメントと重複しても構いません。できましたら,「おかもっちファンはおかもっちのここを聞け!」みたいなノリでお願いしたいと思います。(笑)

Eriko: そうですね、やはり岡本氏の身体全体&ハートから、ほとばしる「一音一音の説得力」あるドラミング〜でしょうか。

それは、TomのFillであったり、スネアのず〜〜んとくる2.4拍であったりetc. すべての音色、フレーズに「岡本色」がにじみ出ているという所です。

今から、20年前にコロムビアのスタジオで、野田ユカさんの「カリブの夢」のアルバムの、トラックダウンをしているときに、隣のスタジオで別の作業をしていた、エンジニアの後藤さんが、私たちのスタジオをのぞきに来ました。

そして、プレイバック中の音を聞いて、すかさず「ん?ドラムはおかもっち?で、ベースは直樹?」と、本人達がスタジオにはいないのに、スピーカーから流れる音を聞いただけで、エンジニアさんはブラインドテストのように大正解な事を言ってくれました。

その時、私は「音を聞いただけで、誰が演奏してるかわかっちゃう〜」という個性の持ち主である、岡本氏と渡辺氏をますます尊敬したものです。

そして、今もなお、それは変わりなく他に変わる人のない、魅力を持ち続けているミュジシャンであります。私が、彼らのファンであるのはまさに、その「不動な個性」だと思います。

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うわあ,おかもっちのデビュー35周年記念企画にふさわしい熱い語りをありがとうございます。^^

それでは,最後にひとつ。『カリブの夢』は野田ユカさんの作品ですが,塚山さんご自身の作品として今後,フュージョン系のアルバム制作やライブをされるご予定はありますでしょうか。もちろんおかもっちファン,AB'Sファンの身としましては,リズムセクションには岡本・直樹コンビを期待せずにはいられないわけですが。。。^^

Eriko: もちろん・・・・私が何かをする場合は、このゴールデン・コンビにお願いするつもりです。

私にとっては、いろんな意味で思い出深いお二人ですからね・・・・
出会ってから20年以上のご縁〜というのも、良く考えると長いものですね。
仕事仲間でもありますが、やはり私にとっては、今でも「永遠の憧れ」のプレイヤー さんですからね・・・・私は彼の永遠のファンでも有り続けると思います・・・・・・

-- その「何かをする」が,少しでも早く実現するのを心待ちにしております。^^

それでは,ご多忙のところを本当にありがとうございました。^^

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