Live Reports: Fujimaru Yoshino 2009

このコーナーでは,芳野藤丸が2009年に出演したライブのレポートを掲載しています。

Last Update: Sep.27,09

Mariko Ide

栗本修 feat.井手麻理子; Mujica, Apr.15,09

Reported by Harriet

おいしいライブがついに名古屋にやってまいりました。しかも,音楽本舗藤丸堂で井手麻理子,昨年夏のMusic Partyで栗本修を見ています。
間違いなく「アタリ」のライブ,行かないわけにはいきません・・・てなわけで,
結構体力的にはヘロヘロだったのですが,頑張って行って参りました。^^

まず会場のMujicaは,基本的にはアマかセミプロかプロの卵用。
新栄にあった頃はステージも楽屋も割合大きかったんですが,さすがに名古屋の一等地「栄」に移転して,ステージも楽屋も小さくなりました。^^; しかし,ロケーション的には物凄く恵まれてます。
ただ,プロ向きでは「なかった」ので,まだあんまり知られたハコではないのではないかと思います。

そんなMujica,この1〜2ヶ月の間に椅子は買うわ(移転後暫く立ち見ONLYだった)モニタースピーカーは新しく買うわ・・・
Harrietの推測では,このライブとSHOGUNのライブを受けて,プロを呼べる体裁に整えたのではないかと。
こうした設備投資にハコの意気込みを感じます。^^

肝腎の音ですが,すっきりした・・・とはちょっと言い難いですが,妙な反響もなく,ちゃんと全パート聞こえたので許容範囲かなー?
他のパフォーマーのとき少しマイクがハウってましたが,井手麻理子のときはだいじょぶでしたね。
ただ,Harrietには,ギターが少し小さくて,ベースがちょびっとでかかったように思えました。
ま,このあたりは,PAエンジニアの好み等もあるのでなんともいえません。
あと,Harrietの好みもありますしね。ギターが聞きたいとかギターが聞きたいとかギターが聞きたいとか。^^;;;

さて。まず井手麻理子からいきましょう。
きれいな人です。スタイルもいいし,歌っている姿もそこにつける振りも立ち振る舞いもきれいでとにかく華があるわけですが,何よりも歌が上手いです。
高音,ファルセットともきれいだし,緩急のつけ方も上手だし,表現も豊かです。安心して聞いていられました。^^ Harrietにはかなりの好印象。^^
そのいでたちでブルースハープをやっちゃうところがまたカッチョよかったです。^^ 

次がバンマスの栗本修。
このセッション,カウントをドラマーではなくて栗本氏が「1.2.3.」って手を打ちながら出してたんですけど,これってちょっと珍しいですよね?
守備範囲がさすがに広いですね。で,弾くフレーズがきれいなのはもちろんなんですが,縦横無尽に見せながら,何気にスペースを入れてまして,その抑えどころがこれまた実に巧いんです。こういう抑え方ってちょっと研究してみたくなっちゃいますよね。
私の場合,David PaichやBilly Joelあたりは,あんまし研究食指が動かないんですが。(何故でしょね? ^^; )

あと,多分楽曲アレンジの殆どすべてがこの方の担当だと思うんですが,曲の最後の最後のコードがちょっとひねりがあったりして,端々にまで行き届いたアレンジが施されているという印象を受けました。
そのくせ,演奏の方では,最後の方,立って弾いてました。(爆)^^ 「作」もやるけどきっとライブも大好きなのでしょう。^^

さて,注目のリズム・セクションです。
Greg Leeは6弦ベースを使用。音の存在感がすごいです。なんかね,見ていて,体全体で弾いてるというか,体ごとベースというか・・・(笑),ファンキーなんですが,ブルースのタメ度とかもすっごくいい感じでした。
あと,弾いてる時,なんか,明るいんですよね。(爆)やっぱ,楽しそうに演奏するプレイヤーは見ている側も楽しくさせます。^^

一方のMarty Bracey。
私はジェフのイベントで見た時から,Martyさんのドラムって,ジェフともおかもっちとも他の日本のドラマーともどこか違うんだけど,どこが違うのかがつかめなくて困ってたんです。それがようやくわかってきました。スペースと音のシャープさです。

おかもっちの場合は,音自体に芯があって太くて,結構がちっとしてるんですが,マーティさん,音がやや細めなんですね・・・といっても,音が小さいんじゃなくって,するどいんです。
ハイハットを打つときも,結構見た感じのアクションは大きいんですが,それは多分腕のフリが大きいんじゃなくて,手首がすっごくしなやかなんだと思います。
あと,スペースの取り方がかなり大胆です。今回のライブでも,見せ場(サンバの最初がドラムのみだったとか)を除くと,回したのが多分1回だけだったんじゃないかなー?
フラムも全然使いませんね。おかもっちならパラっとしたフィルを入れるところを,Martyさんは更に音を減らして単音ででかい音でロータムで一発,てな感じでしょか。

面白かったのは,シンバルの音が(あくまでHarrietにですが)一瞬アコギのしゃかしゃかカッティングのように聞こえたこと。
ライドか右に設置したサイドシンバルかちょっとわかんなかったんですが,それを連続で打ってるときだったんですが,これ,いったいどういうことなんでしょ? ^^;
いやあ,ドラムって奥が深いですねえ。^^;;; ドラムセットは多分ハウスドラムでPearlでした。

ちなみに帰り際,「リズムセクションが超ヤバかった」と言ってた観客がいました。ふっふっふ。「一流」の「プロ」の「セッションプレイヤー」の実力を思い知れってんだ。いひひ。(<言葉遣い悪すぎ)^^

そして我らが藤丸さん〜。^^
こういうリズムセクションだと,もう藤丸さん,独壇場です。なんたってスペース空きまくりですからね。(<スペースバンドってか?)うふふふふふふふふ〜。^^
まず,ギターは飴色(?)のYAMAHA Pacifica。。。藤丸ファンには御馴染みのアレです。^^

音種は大きく分けて3つ。ひとつは歪んだロックギターの音。
藤丸さんのロックなギターソロ,そのヘンのギタリストと圧倒的に違うのは,フレーズそのものが楽曲の雰囲気にがっちり合っていて,ソロのメロディ自体がちゃんと形になってる点です。
ギターが巧い人はいっくらでもいますけど,作曲,編曲で第一線の方が弾くフレーズはやっぱ,違います。はい。^^
それから,なんというんでしょ? 私はギターの用語に全く疎いので申し訳ないんですけど,ミュートを生かしたような感じのソロで,ブルース系の曲でよく使ってました。ピックを口にくわえて弾いてるところがありましたので,フィンガー・ピッキングを使ってたんだと思うんですが,その音のとき全部そうだったのかはよくわかんないです。 (譜面台のせいで右手が見えなかったのでした。TT )
ブルースのソロもそれでした。その音色が実にまろやかで,フレーズ・音質ともがこれまた見事にがちっと楽曲に・・・。TT

そして,あの「宝刀」カッティング・・・。上記の2つの音が既に素晴らしいからこそ,このカッティングが出た瞬間にのた打ち回りたくなる自分が嬉しいような悲しいような・・・。^^;;;
でも,藤丸さんのカッティングはちょっと特別ですよね。アレにハマるともう他のギタリストのカッティングではシビれなくなります。軽快さもそうですけど,カッティング時のコード回し(?)が凄いですよね。^^

ライブのほうですが,オリジナルとカバーが半々くらいでしょか?
16ビートなファンキーな曲あり,AOR系あり,サンバあり,ボサノバあり,バラードあり,と,客を飽きさせず音楽性の広さを十分アピールできる選曲になってまして,とにかくオススメでございます。^^
これはAB'Sのファンならきっと気に入ると思うので,もしまだ行ったことのない方は是非是非。^^

Harrietから一言付け加え♪

しかもこのユニットは,実力的にも非常にバランスがよくて,リズムセクションもいいし,栗本さんも上手いし,それぞれの良さをうまく引き立てながら,しかも前に出るときは出るという藤丸さんが素晴らしい,んでもって,いくらバックが良くても歌がヘタじゃ魅力が半減するわけですが,井手麻理子は歌はうまいしきれいだし,で,メインアーティストとしての魅力を十二分に持っていて,同性から見ても好感が持てるシンガーです。また是非見たいですね。

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