文中の太字等の強調はHarrietによるものです。
基本的にはYAMAHA メイプル・カスタム(Maple Custom)。
今,YAMAHAのモニターなので,バスドラのフットペダルとかもYAMAHAのものを使っている。
ソナー(SONOR)を使うこともある。材質はブビンガー。
(注:ネットで調べたところ,bubinga はカメルーンなど熱帯アフリカに生えているマメ科の広葉樹で, 家具や床材,ドア,和太鼓の胴にも使用されているそうです。)
色はブビンガーそのままの色のこげ茶。菊池ひみこさんなどにはSONORを使った。
ただし,今はモニターだから,殆どYAMAHAを使っている。
元々,YAMAHAから「こういうのがある」と紹介されて使用し始めた。 スチールのリムだとリム・ショット(オープン)のときに鳴る「カン!」という音がするが,それがないのでマイルドな音がする。うるさくないので,歌モノにはいい。
フュージョンの場合もそれ(ウッド・リム)でいける。 ただ,「カン!」という音が欲しいときは普通の(スチールの)リムを使う。
スネアは (Yamaha REMOではなくて,オリジナルの)REMO の アンバサ(アンバサダー:Ambassador) か エンペラー(Emperor) のコーテッド(Coated(白))。 スネアの場合,ヘッドは普通コーテッドを使う。YamahaREMOは少し薄いという話を聞いたことがある。
タムには REMO エンペラーのクリア(Clear:透明)かコーテッド。音色としてはアンバサの方が好みだけど薄い。ライブではいちいち張り替えられないので,エンペラーを使っている。
ピッコロスネア(サイド・スネア)は REMOのディプロマット(Diplomat)。
サイドヘッド(裏側に貼るヘッドは, REMO アンバサ の クリア。
普通,ハイハットは上が薄く,下が分厚いが,上下ともボトム(下)を使っている。現在は,下はK ジルジャン(K Zildjian)で,上はイスタンブール(Istanbul)。イスタンブールの音は結構好き。
プロマーク(Promark)と ヴィック・ファース(Vic Firth)を混ぜている。持つところはヴィック・ファースの方が太くて持ち易く,チップ(tip:先っぽ)はプロマークの方が大きくていいので,この組み合わせで特注している。オリジナルで,ATSUO OKAMOTO と名前が入っている。
(注:2007年時点では,岡本さんは,Promarkのスティックをお使いになっています。)
元々19歳くらいのときには両方使っていた。スペクトラムのときはレギュラーだった。愛奴のときはレギュラーだったと思う。やはりレギュラーだとどうしても大きな音が出ないので,それから本格的にマッチドに変えた。AB'S ファーストのときはもうマッチド。ただ,ブラシの場合は細かい動きをしやすいので,どうしても左はレギュラーになる。
やっぱり細かい動きをするにはレギュラーの方がいいからね。
ポーカロ,そんなことやってるの?
急には思いつかないけど,AB'S ファーストあたりは,叩けそうで,叩いてみると意外と面白いことをやっていると気づくと思うよ。(注:要するに,叩けそうに聞こえるけれど,そうカンタンには叩けない,ということ。)
急には言えないけど,今いちばんすごいのは,やっぱりヴィニー・カリウタ(Vinnie Colaiuta)。ベスト・ドラマーに選ばれているだけのことはあるね。
ヴィニーは(ジェフ・)ポーカロがそのプレイの凄さに圧倒されて,ペイジズ(Pages)のプロデューサーをやっていたジェイ・グレイドン(Jay Graydon)に推薦したくらいの凄いテクニックの持ち主で,他にもジャズとかで上手いドラマーはいるが,ヴィニーはちゃんとグルーヴもあるしテクニックもあるし,ちゃんとロックしている。
ジノ・ヴァネリ(Gino Vannelli) の『ナイトウォーカー(Nightwalker)』(1981)は特に凄い。あとはヴィニー自身のバンドのジンチ(Jing Chi)。
やっぱりね。今のアメリカの(ドラマーの)代表がヴィニーとジョン・ロビンソンだと思う。このあたりだと,もうすべて3テイク以内で録ってしまう。
このあたりのドラマーはみんな僕も影響を受けている。ポーカロとは同世代だから同じようなドラムを聴いているんだろう。特にガッドは,どのプレイも素晴らしくてよく聴いた。
それはできない。この曲のここがいい,というふうに,いろいろあり過ぎて,とても選べない。とにかく物凄くたくさんのセッションをやっていて,本当にいろんなプレイがそれぞれ凄い。だから,これ!と挙げることはできない。
そのあたりも多分聞いてると思う。『彩(エイジャ)』 のガッドのプレイは凄いと思う。
自分が影響を受けたドラマーは,(ジェフ・)ポーカロ,バーナード・パーディ,スティーヴ・ガッド・・・,ジム・ケルトナーは後になってから聞いたが,やっぱり影響を受けてるね。
元々,最初はグランド・ファンク・レイルロード(Grand Funk Railroad)のドン・ブリューワー(Don Brewer)だった。レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)は自分より3〜4歳上の人たちが聞いていて,世代的にちょっと違った。そのうちツェッペリンも聞き出して,その後ディープ・パープル(Deep Purple(Dr.:イアン・ペイス(Ian Paice))等ハードロックも聞いたが,やっぱりジョン・ボーナムはちょっと特別。
やっぱりYESのビル・ブルフォード(Bill Bruford)はそう。
クリムゾンは,まず(自分の時代にリリースされた)『太陽と戦慄(原題:Larks' Tongues in Aspic)』から聞いた。
結構長く聞いた。だんだん遡って,あとで『クリムゾンの宮殿 (In the Court of the Crimson King)』も聞いた。
ELPも聞いた。結構一通り聞いたが,カール・パーマー(Carl Palmer)は手数が多いので,自分の目指すドラムではないと思った。(手数の多いドラムより)グルーヴの方が好きなので。
お礼: ライブ後でお疲れなのにも関わらず,快く質問に答えてくださいました。この場を借りて岡本さんにお礼申し上げます。ありがとうございました。