Peanuts FAQ: 2. シュルツ氏関連 (9) エイミー(Amy)

原著者: デリック・バング(Derrick Bang)
和訳:PFJW(Peanuts FAQ Japanese Workshop)

Last Update: May 5, 2012

2.9) エイミー (Amy) というのは誰ですか?
なぜその名前が毎年8月5日のコミックに出てくるのですか?

(訳:Pea; 更新: Charn)

どうも毎年 (8月5日に)というわけでもなさそうです...が,かなりの確率で出てくるのは確かです。

エイミーはチャールズ・シュルツ氏の娘の一人です(他の娘達はジル (Jill) とメレディス (Meredith) といい,他に息子が二人,モンテ (Monte) とクレイグ (Craig) がおります)。エイミーはジョン・ジョンソン氏 (John Johnson) と結婚して,現在ユタ州アルパイン (Alpine) で大勢の家族に囲まれて幸せに暮らしております。 LDS ブックストアを経営するかたわら,乗馬を楽しんだりしています。

鋭敏な観察眼を持った読者はもう何年も前から気付いておられることと思いますが,8月5日にはシュルツ氏がしばしばコミックのどこか,普通はコマの縁に沿って,「お誕生日おめでとう,エイミー (Happy Birthday, Amy)」 という言葉を書き入れています。

長年,シュルツ氏の担当編集者達もそのメッセージが彼の娘さんのために書かれていた事を知りませんでした。しかし,ある年のこと,不幸にしてある輩がこの言葉を消してしまうということが起こりました。その時以来編集者達ははっきりと知りました --- シュルツ氏のすることに偶然はないのだと。

メッセージが消されることは二度となくなりました。

エイミーを素材にしたコミックも,名前が出るだけのものも含めて,いくつかありましたが,それらは宝物庫にしっかりとしまわれています(表に出ることはありません)。

そこで問題は,どれくらい前からこれが行われていたのか,です。

この誕生祝いのメッセージは1999年には書かれませんでしたが,それ以前このメッセージが現れるのは,1998年,1997年,1996年,1995年,1991年(この年のメッセージは Now, That's Profound, Charlie Brown でスヌーピーの犬小屋の一番下のところに書かれています),1986年(Talk Is Cheep, Charlie Brown の一番最後のコマの下),1984年(The Way Of The Fussbudget Is Not Easy に載っている日曜版コミックの3コマ目のチャーリー・ブラウンが座っているイス),そして 1979年(これまでにはトレーディング・カードの 「シリーズ・1」 にのみ収録されている日曜版コミックの最終コマ),などです。

当然心配になってくるのは,この編集者達のように様々な出版社がちゃんとこのメッセージを載せてくれるか,です。と言うのも,英国のファン,ジュリアン (Julian) が指摘してくれたことですが,1973年の当該コミックにおいてはスヌーピーの犬小屋にメッセージが書かれていたのに,You're The Guest Of Honor, Charlie Brown にはその痕跡すらなくなっていたのです。(明らかにこの日のコミックはイギリス刊のコミック集に加えられて残ってはおります。) 従って,確実にこの件を解明するには,エイミーが生まれた年以降の毎年の8月5日のコミックを新聞のアーカイブでチェックする他ありません。どなたか,やってみませんか!(ただ,1958年,1965年,あるいは1968年にはメッセージがなかったことは確実です。)

(ファンタグラフィックス社の再版シリーズが続いているので,私たちはついに,正確にいつこれらすべてのお祝いメッセージが現れたかの絶対的な証拠を得ることになります!)

さらに,アーカイブの達人ティム・チャウが見つけてくれたのですが,1974年8月5日のコミックが2000年の新聞に再録された際にはちゃんと誕生日メッセージが出ているのに,Speak Softly and Carry a Beagle に収録された時には全く消されていたのです。ホルト・ラインハルト&ウィンストン社(Holt, Rinehart and Winston)よ,しっかりしてくれ!

ところで,1972年12月17日の日曜版コミック(Thompson Is In Trouble, Charlie Brown に収録) で,エイミーだけがスヌーピーからクリスマスカードを受け取ります。スヌーピーが切手を一枚しか持っていなかったのです。さらに,1971年9月5日のコミック(米国内では収録本なし) では,ルーシーが世界中の人をみんな知っていると豪語し,名前を挙げたのがジル,メレディス,そしてエイミーなのです。


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何年も前から誰か他の人が代わりにやっていたのではないかとの話もありますが!」)へ


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