Peanuts FAQ: 2. シュルツ氏関連 (13) アンケート・メール

原著者: デリック・バング(Derrick Bang)
和訳:PFJW(Peanuts FAQ Japanese Workshop)

Last Update: May 5, 2012

2.13) チャールズ・シュルツ氏はこれまでに,自分を大切にしてくれる人がいることの大切さを説明するためのアンケートを作ったことがありますか?

(訳:Charn)

いいえ,断じて! 何度でも言います,決してありません!

これはね,みなさん,あるインターネット上の伝説なのです。そして,制御できないほど速く広まっています・・・全く残念なことです。

悪意なき友人たちがしばしばこれらを互いに送り合っており,特にピーナッツ・ファンたちがその攻撃に遭いやすいのです。何故なら,ピーナッツ・ファンの友人たちが,彼らにとってそれが特に魅力的だろうと思うからです。

このアンケートは,しばしば,『チャールズ・シュルツの哲学(原文:Charles Schultz (綴りの誤りはアンケートの原文のまま)Philosophy 』と題され,普通次のような前書きで始まっています:

「実際にこのアンケートに答える必要はありません。ただ,最後までお読みいただければ,肝腎な点がお分かりいただけます。素晴らしいことを言おうとしています。

「最初の質問です。」

「1.世界で最も裕福な人を5名挙げなさい。」

「2.過去 5 年間のハイズマン賞 [訳注:毎年最優秀大学フットボール選手に与えられる賞])を挙げなさい。など」

・・・。

適当に一部ぼかした後,「学生時代にあなたを援助してくれた」数名の先生と,「困ったときにあなたを助けてくれた」3名の友人の名前等を挙げるよう書かれています。結局,最後までいくと,こんなことが書いてあります:

「教訓:あなたの人生を左右する人は,最も多く資格を持った人でも,最もたくさんお金のある人でも,最も多くの賞を獲得した人でもありません。あなたを気遣ってくれる人です。

「今日世界が終わるとしても,心配は要りません・・・オーストラリアでは既に明日なのです。」

そして,これらすべての著作をチャールズ・シュルツ氏に帰属するとしてあるのです。

ひとつだけ問題があります。彼はこのようなアンケートを書いてもいないし言ってもいないし,ピーナッツのコミックでも確かにこのようなアンケートを決して使っていないのです。

しかし,私の言葉を真に受けないでください:このような都会の伝説の正体を暴露するインターネット上最上の情報源で,完全にこの偽りを暴く項目を見ることができます:
www.snopes.com/glurge/schulz.asp

チャールズ・シュルツ・ミュージアムの人たちは,「私たちは月に1度くらいこのことについて耳にします。この言い習わしだかアンケートだかは,しばしばチャールズ・シュルツに起因するとされていますが,彼は実際にはこのような発言はしておりません。」

このアンケートの最後にしばしば出てくる,「今日世界が終わると心配しなくてもいい・・・オーストラリアでは既に明日です(Don't worry about the world coming to an end today ... It's already tomorrow in Australia)」という引用は確かに,シュルツ氏が元々 1980年6月13日のコミックで書いたセリフから来ています。このアンケートの本当の作者が誰なのかはわかりませんが,少なくとも 2000年以降,ずっとインターネット上で広がっています。ある時点で,誰かがシュルツの「オーストラリアでは明日」という一節をアンケートに添え,この付け加えにより,明らかに,次の読み手がこのアンケート自体をシュルツ氏が書いたと誤解するよう誘導したのです。

しかし,彼はこのようなアンケートは作成していません。

したがって,例えあなたがこのふやけた感傷を気に入ったとしても−まあ,私はそれは不愉快で訳のわからない考えだと思いますが−,シュルツ氏がそのアンケートと関係があると誰かに言って,これ以上この状況を悪化させるようなことは,決してしないでください。


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