Peanuts FAQ: 3. 平日版コミック (3) 「ピーナッツ」の本数

原著者: デリック・バング(Derrick Bang)
和訳:PFJW(Peanuts FAQ Japanese Workshop)

Last Update: May 5, 2012

3.3) チャールズ・シュルツ氏は全部で何本コミックを描いたのですか?

(訳:Charn)

1950年10月2日から2000年2月13日まで---皮肉なことに彼がなくなった翌朝です--- 15,391本の平日版と2,506本の日曜版で,計 17,897 本のコミックを世に送り出しました。

これについては,連載が抜けた時期も考慮に入れてあります。1952年1月までは日曜版は掲載されていませんでしたし,1997年11月27日から12月31日までシュルツ氏は最初で最後の休暇を取ったため,(平日版,日曜版ともに)連載がありませんでした。

すごいことですよね。

そして,更に強調させてください: シュルツ氏が亡くなって以来,そしてその重要な数々の記念日に -- 例えば,2005年12月に「スヌーピーのクリスマス(A Charlie Brown Christmas)」第一回放映40周年記念など-- 数え切れないほどのメディア放送局が「シュルツ氏が18,000本以上のピーナッツのコミックを描いた」と繰り返しています。しかし,これは違います,間違いです,間違っているのです! 更に悪いことには,コミックは全部で18,250 本あるという話までありました。この後者の数はニューヨーク・タイムズ紙(The New York Times) が追悼記事の中でそのように報じたことから始まっているようです。この数字は,単に50年に365日を掛け合わせたもので,年を飛び越したりこの項の2段落目にあるよう口やかましい小さな点を見落としています。(率直に言いますと,私はニューヨーク・タイムズ紙のことを考え直すところだったのですが。)不運なことに,その新聞は非の打ち所のない情報源とされているので,新しく記事を書く人が,その追悼記事を参照することにより,更に間違いの数を増殖しているのです。

リー・メンデルソン(Lee Mendelson)の『スヌーピーのクリスマス: 伝統の製作(A Charlie Brown Christmas: The Making of a Tradition)』すら,この事実を誤って載せています。この本では,総コミック数を18,170本というもっと奇妙な(そしてこれまた誤った)数字を引用しています。

幸運なことに,この誤情報が流れる傾向はなくなり始めています。ユナイテッド・メディア(United Media)の公式サイトである snoopy.comや,チャールズ・シュルツ・ミュージアム(Charles Schulz Museum)の公式サイト,ファンタグラフィック社(Fantagraphics)が出版している『コンプリート・ピーナッツ(Complete Peanuts)』,デヴィッド・マイケリス(David Michaelis)の 2007年に出版されたチャールズ・シュルツ氏の伝記では,すべて,17,897という正しい数を引用しています。時間が経つにつれ,これらのソースがもっと頻繁に使われ,結果的にはその他の誤った数字は総て埋もれていくことでしょう。

ともあれ,幸運を!

シュルツ・ミュージアムの公文書保管人であるリサ・マンホフ (Lisa Monhoff)は,どのように正確な総計にたどり着くのか,二つの異なった方法で時間をかけてわざわざ立証してくれました。

17,991日 (1950年10月2日から2000年1月3日)
  -65 (1950年,1951年は日曜版がないため)
  -35 (シュルツ氏の1997年の長期休暇)
   +6 (2000年1月3日以降の日曜版)
   = 総計17,897本

  

次に,17,897本のコミックから,日曜版を次のように限定します:

1,560=平年30年分×日曜日52回
 468=うるう年9年分×日曜日52回(1952, 1960, 1964, 1968, 1976, 1980, 1988, 1992, 1996年)
 265=平年5回分×日曜日53回(1961, 1967, 1978, 1989, 1995)
 159=うるう年3年分×日曜日53回(1956, 1972, 1984)
  47=1997年の日曜日(シュルツ氏の長期休暇のため)
   7=2000年の日曜日
   =総計 2,506本

       

17,897本から2,506本の日曜日を引くと,平日は15,391回あったということに。

       

17,897という数はまた,以下のように分解することができます:

   

1950年:10月2日から12月31日=この3ヶ月の中で毎月平日が26回,合計すると平日版は78回
   1951年:1月1日から12月31日まで=365日-52回の日曜日で,313の平日版
うるう年:2000年を除く(下記参照)=366日×12年=4,392本のコミック
(1952, 1956, 1960, 1964, 1968, 1972, 1976, 1980, 1984, 1988, 1992, 1996)
平年:1950年,1951年以外(上記参照),1997年も除いて(下記参照)=365日×35年で,12,775本のコミック
(1953, 1954, 1955, 1957, 1958, 1959, 1961, 1962, 1963, 1965, 1966, 1967, 1969, 1970, 1971, 1973, 1974, 1975, 1977, 1978, 1979, 1981, 1982, 1983, 1985, 1986, 1987, 1989, 1990, 1991, 1993, 1994, 1995, 1998, 1999)
1997年:365回−35日の休暇,330回分のコミック
2000年:1月1にち,3日,計2本の平日版
1月2日から2月13日まで,7回の日曜版 計9本のコミック
(1月3日以降は,すべての平日版は再掲載;2月13日の後はすべての日曜日は再掲載)
総計=17,897コミック


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