Peanuts FAQ: 4. 登場人物 (5) 赤毛の女の子

原著者: デリック・バング(Derrick Bang)
和訳:PFJW(Peanuts FAQ Japanese Workshop)

Last Update: Oct.1,08

4.5) 赤毛の女の子の由来はなんですか? コミックの中に登場したことはあるのですか?

(訳: Charn)

ミネアポリスにまだ住んでいるドナ・ウォールド (Donna Wold) が,チャールズ・シュルツ氏の以前のガール・フレンドの一人です。リタ・グリムズリィ・ジョンソン氏 (Rheta Grimsley Johnson) のシュルツ録である「グッド・グリーフ」 (Good Grief ) によると,ウォールドさんは 1947 年に高校を卒業後,シュルツ氏が美術の教員として通信教育美術学校で働いていた学校の経理課に就職しました。最終的にはうまくいきませんでしたが,シュルツ氏は明らかに彼女の事を深く思っていたようで,彼女のことを,特別なやり方で不朽のものとしたのです。実際の話はとても興味深いもので,ジョンソン氏の本のまるまる 1 章が,この話に費やされています。

チャーリー・ブラウンの遠くから見ているだけの片思いの相手が,実際にピーナッツのコミックに登場したかという事については,一言で答えれば,「NO」です。

この回答については,少々説明が必要でしょう。ピーナッツの「実際の」世界(すなわち,チャールズ・シュルツ氏自身によって描かれている新聞のコミック)で起こる事と,他のところ(とくにテレビアニメ)で起こる事とを区別しなければいけません。

シュルツ氏はテレビ・スペシャルの内容について,完全に掌握できていませんし,彼自身がはっきりと,テレビアニメでの内容は,新聞のコミックの 「ゴスペル(福音)」 としてとらえられるべきではないと表明しています。たとえば,赤毛の女の子は,テレビ・スペシャル『初めて恋してキスをして (It's Your First Kiss, Charlie Brown ) 』,(また,それに伴い,このスペシャルから脚色された絵本)の中で確かにひょこっと出てきますが,シュルツ氏は,チャーリー・ブラウンが他のテレビ・スペシャルでプレースキック(訳注:フットボールのプレイの一つ)を成功させたのがコミックとは違っているのと同じように,この少女のことも実際の赤毛の女の子とは見なしていません。

いいえ,「実際の」赤毛の女の子は,ビーグル長官やライナスの好きなオズマー先生のように,決して描かれないキャラクターの一人なのです。こうして,私たちは,彼女の事を,私たちが好きなように思い描く事ができるのです。どの他のキャラクターと比べても,これほど巧妙に,あるいは特異に描かれたキャラクターはない,と言うほどしっかり頭の中に入っているのです。


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