Peanuts FAQ: 4. 登場人物 (27) ピーナッツの世界の自然法則違反

原著者: デリック・バング(Derrick Bang)
和訳:PFJW(Peanuts FAQ Japanese Workshop)

Last Update: Oct.1,08

4.27) ピーナッツの世界ではどのように自然法則が違反されているのでしょうか?

(訳: Charn)

ワーナー・ブラザーズ社のマンガ,特に 『コヨーテとロードランナー』(The Coyote and the Roadrunner) の類のマンガを見て育った人々は,次のような場面とその多くのバリエーションをご存知のことでしょう: きついカーブのあたりで獲物を追おうと大急ぎで走るコヨーテが自分の勢いの判断を誤り,何もない空間で立ち止まる ・・・ しかも,彼は,下を見て自分が 「空中に浮かんでいる」 ことに気付いた 「後で」,初めて谷に落っこちるのです。

この 「マンガの世界における物理学」 の同じ様な例 --- すなわち,視覚的な面白さを追及する際いつも決まって起こる自然の法則に逆らった行為 --- がピーナッツにもあります。最近,インターネットのニュース・グループであるアルト・コミックス・ピーナッツ (the alt.comics.peanuts) に投稿している面々が興味を持ち,「ピーナッツ界の物理学」の例をあげることに夢中になりました。私たちは挙げられたすべての例をここに挙げることはできませんが,特筆するに価するものについて,ここにご紹介します。なお,例を挙げてくださった方々にはお礼を申し上げます。

他の例を思いついたら?私は読者のみなさんが「ピーナッツ界の物理学」のこの他の例のご提案を歓迎しており,よいものにつきましてはリストに加えさせていただきたいと思っています。FAQ の大家であるこのデリック・バングまでメールでお知らせ下さい。メールの宛先:bang@dcn.davis.ca.us. [訳注:例が浮かんだ方は,直接バング氏まで英語でこの宛先にお送り下さい。本サイトでは英訳のサービスは行っておりません。)]

  • 頭の上に挙げた腕は,下ろしているときよりも長くなる。(「バズ・ヘアカット」("Buzz Haircut") 氏)
  • 小さな球状の物体によって衝撃を受けた物体は,下着以外の服がその物体から引き離されるまで休止しようとしない。(「アレイ・アサスン」 ("Alley Assassin") 氏)
  • ビーグル犬は,テニスボールを握りしめたまま,不均一に分散した体の重さを頭部に集めて,普通なら指でほんの少し触っただけでもその重さに耐えられないような草の上を,大変な速さで移動できる。(カトリーナ・コンスタンティーノ(Katrina Constantino)氏,スヌーピーが草の先端を踏み倒す事なく歩ける事を指して。)
  • (人であれ犬であれ)毛布を持って動いている物体は,毛布によって結びつけられている全体の大きさよりも小さいサイズの通路を通る際,本来よりも小さくなったり,ひいては柔軟になったりする。(「バズ・ヘアカット」氏)
  • 強打された物体は,地平軸のあたりを 360 度以上回転する。(ティム・チャウ(Tim Chow) 氏)
  • 音楽を奏でるという行為は,楽譜の形態の物体を生産する。(ティム・チャウ氏) 同様に,ビーグル犬と正体不明の黄色い鳥は,それらの楽譜の上で休んだり,眠ったり,ときには踊ったりする事もできる。(「アリスン」 ("Alison") 氏)
  • ビーグル犬は,例えば水浴び用のプールにとんでもない高さから飛びこむときなどに,まるで目に見えない飛びこみ台を使っているかのように空中を「登る」ことができる。(クリス・リー (Chris Lee) 氏)
  • ビーグル犬は飛ぶ事ができる・・・少なくとも,翼の形をした両耳と,それらが異常な早さで回転するに足るほど突然変異した筋肉繊維を持ったビーグル犬であれば。(「バズ・ヘアカット」氏)
  • 鳥は,歯があったり飛び方がぎこちないといったことなど,有史以前の先祖の特徴を持ちつづけている。(デイブ・ハーデンブルック (Dave Hardenbrook) 氏)
  • すべての物体は尖った犬小屋の屋根の上で安定したバランスを保つ事ができる。(ティム・チャウ氏)
  • サボテンのとげは,ビーグル犬の皮膚の接近の度合いに直接比例して,その鋭さと強さを減らす。もしくは,ビーグル犬の皮膚がその度合いに比例して強くなる。(「バズ・ヘアカット」氏)
  • 地上からある程度の高さでは,気圧は凧が子供を持ち上げる事ができる程度まで上がる。(「バズ・ヘアカット」氏)
  • ヘリウムの風船は,もしうまく頼めば,所有者が手放してしまった場合も,自発的にその周りを飛び,所有者のところに戻る。(ジョン・メルロウ(John Merullo)氏)
  • 登場人物は,要するに時空(四次元的世界)に最も都合がよい規則に則って従って加齢する。(ジェフ・シャーマン(Jeff Sharman) 氏)
  • 引っ込められ続けているフットボールを蹴ろうと試みる子供は,空中で放物線の軌跡を描く。(デイブ・ハーデンブルック氏)
  • ビーグル犬の前方向への速度は,フランネルの毛布を抱える子供によって及ぼされる引力と同じ力を持つ。その力は子供を空中に一貫した高さでぶら下がった状態に置くほどの強さである。前述の速度を達成するための時間はさまざまであり。最短時間は座った子供と毛布から鼻の長さ分だけ離れているときである。最後に,前述の速度からの減速は,たとえば,その子供が怪我することなく地上に戻る程度のものである。(ジュリアン・マッカーシー (Julian McCarthy) 氏)
  • すべての 9 歳より年令が上の人類は目に見えない。(デイブ・ハーデンブルック氏)
  • 凧は,ルーシー・ヴァン・ペルトから発せられる脅迫的な叫び声という付加的な刺激がなければ空中高くに留まろうとはしない。(フレッド・ジカード (Fred Zicard) 氏)
  • 凧は,最も近くにある木に引き寄せられる,もしくは絡まるものである。(ジェームズ・H・ヴィポンド (James H. Vipond) 氏) 前述の木は,単に感覚を持つだけではなく,木製の枠と薄いビニールで作られた空気力学的な物体を消化する能力を持つ。(デイブ・ハーデンブルック氏)
  • ブロックが小学校の校舎の外壁の一部であるならば,神経衝撃はその固体のブロックを通過する事もそこから発する事もできる。(「バズ・ヘアカット」氏)
  • ハ長調以外の楽曲が,色を黒く塗っただけの黒鍵を備えたおもちゃのピアノで奏でることができる。(デイブ・ハーデンブルック氏)
  • 誰かの顔にたたきつけられた 1 枚の紙は,きれいにその誰かの鼻に貫かれる。(ティム・チャウ氏)
  • 臨界の大きさに達した場合,ふくらました風船ガムはふくらませたものの重量と同等の上向きの力を示す。(「ダブンキラ」("davnkira")氏)
  • 不品行なネコ科の動物は一撃で,犬小屋を恣意的に複雑な形態に彫刻する事ができる。(ティム・チャウ氏)
  • 体積,もしくは体積の知覚は,犬小屋,水皿,鳥の巣もしくは鳥の水浴び場の境界内で増える。(「バズ・ヘアカット」氏)
  • ビーグル犬がハゲタカの特徴を持った場合,その体重は小さな潅木や木の枝の上にちゃんと支えられる。(「アリスン」氏)
  • ビーグル犬が 4 本ではなく 2 本足で歩く場合,その前足は腕となり人間のように背筋を伸ばして座る事ができる。(ジェイムズ・H・ヴィポンド氏)
  • ののしり,特に「この石頭!」という言葉は,子供をまっさかさまにひっくり返すだけの風力を生み出すことができる。(デイブ・ハーデンブルック氏)
  • 重力はルーシー・ヴァン・ペルトによって与えられる恐怖によって働かないようにすることができる。(カトリーナ・コンスタンティーノ氏,スヌーピーが水遊び用の小さなプールに飛び込みかけている時に,ルーシーが「入るな!」と言うとその飛びこみを中断する能力があることを指して)

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